地政学を学ぶ
- 発売日: 2017/03/24
- メディア: Kindle版
本屋でたまたま目についた。
「地政学」という言葉はよく聞くけど、いつも何ぞや思いわからないままにしてた。 いかにも入門編という感じで「マンガでわかる」とタイトルにも書いていたので、もしかしたら自分でも理解できるかも?と思い購入した。
地政学とは。
この本では以下のように説明している。
地政学は、地理的条件から国家の行動を説明します。
「国家の行動原理は生き残りである」
「隣国同士は対立する」
「敵の敵は味方」
など基本原理はシンプルですが、大国の指導者が世界地図を見ながら考えていることを追体験できる、エキサイティングな学問です。
地理的条件によって各国がどのような戦略を立ててきたか、 どのような脅威にさらされてきたか説明している。
ユーラシア大陸からアメリカ大陸、朝鮮半島や中東と各国の地政学がもたらした歴史を見ることができて面白かった。
ロシアの北方に面しているのは北極海であり、航海するのが難しい。 貿易や軍事活動をするには港が必要なので、凍らない港を求めて南進する。 イギリスはユーラシア大陸の沿海部に保持する植民地があり、 海上帝国を守るためにロシアの南進を阻止しようとする。 同じく南進を恐れた日本とイギリスは手を組んで日英同盟を結び、日露戦争に突入。
こんな風に各国の地政学の観点からを歴史を説明していたりする。 所々有名な戦争や国際情勢についての解説がありとても分かりやすかった。
現在の国際情勢につながる各国の関係が見えて面白かった。
中東の対立関係など何も知らなかったし、そこにアメリカとソ連がどう絡んでいるのかも全く知らなかったのでその辺を知れて勉強になった。また、対立構造とその理由を簡単にでも知っておくと地図上の各国の位置を覚えやすいなという発見があった。
この本は簡潔に多くの国について触れているけど、簡潔に全体像をさらうよりも、特定の国のことや、特定の戦争といった、より狭い範囲に焦点を合わせた方が読書は面白いので、この本で得た知識をベースに掘っていこうと思えた。